読んでるもの

ガリア戦記 (岩波文庫 青407-1)

ガリア戦記 (岩波文庫 青407-1)

ホントに剣とか投石しか武器がなくて城塞都市に立てこもったり、幸運のこととかまじめに考えて、同じ人間だけども部族が違うだけでモンスター並の恐れ方をしてた頃のことを読まないことにはファンタジーのことも考えられんし真似もできないんじゃないの?ということで難解でもなんとか理解してやるぜと意気込んで手にとってみたんだが。

こんな読み易くておもしろい本だったとは。描写は簡潔だし、的確だし。キャラをたたせるための演出とかはないからちょっと固有名詞に気をつける必要があるのと、素気なく書かれてる距離とか高さの数値をちゃんと把握することだけできれば、二千年の時を隔てて大遠征を共有できる。

以下メモ。

  • 意外に装備とか人数よりも陣をどこに築いて荷物をそこへおくかが大事みたい。遠征では。
  • そういう意味でも行軍途中での襲撃はかなりきついみたい。
  • 荷物をかかえてうだうだやってるとこを攻められて荷物を置いてる間に戦闘終了とかelonaやってるとあるけど、敵がそういう状態のときはないからフェアな仕様ではないな。
  • 陣がばらばらになって各個に敗走をはじめた敵は伏兵の可能性が考えられなければどこまでも追いかけて殲滅するのが基本ね。ドラクエとかとはえらいちがい(笑)そういう意味ではガンパレはリアルだったのかね。
  • で、そういう敗残兵処理のかわりに対部族の場合は人質をとって担保とするという選択肢も。それでも襲撃されちゃったりすることもあったりして。
  • 背水の陣とかいうが補給が川を渡ってくるなら普通に有利なんだな。
  • やっぱり士気が及ぼす影響はかなり大きい。braveとかいう数値を扱ったゲームもあったにはあったがこれは…どうなんでしょ、すくなくとも数値は適当でないとは思う。
  • ものすごい大きなスケールで正面で部隊を対峙させつつ、相手の裏の補給線を断つ位置を取り合うみたいなのって、そういうのを実現してるゲームって聞いたことがないな。
  • 近接攻撃役(笑)な人もとりあえず石とか槍投げまくり、相手の投げたのも投げ返す。

皆殺しとかやってるのに観点がゲーム的だって?カエサルがそういう書き方してるからだよ。俺のせいじゃないよ。